四 分散投資は逃げである(リスクヘッジとは別) 6/24/01
 

よく株式投資をする際にはいくつかの銘柄に分けて分散投資をしろということを聞きます。
 
有名な格言で「卵は一つの籠に盛るな」というのがあります。
 
この意味は、 ひとつの籠に卵を盛ってもしもその籠を落としてしまったらすべての卵が割れてしまいます。
 
転じてひとつの銘柄に資金を全て投入してしまわずいくつかに分けて投資せよということです。
 
つまりこの格言は分散投資をしろと言っているのです。
 
確かに選定銘柄をひとつに集中してしまうと見返りは大きいですがそのぶんリスクも大きくなってしまいます。
 
ですから分散投資はリスクヘッジの面でとても有効であると私も思います。
 
ここで私が思っていることは、過度な分散はひとつの銘柄を選定した以上に危険ではないかということです。
 
例えば100万円の資金を10の銘柄に均等に10万ずつ投資したとします(実際はこんなことはまずできませんが)
 
その銘柄選定の基準はいったいなんでしょうか?
 
「上がりそうだから」「知ってる会社だから」「薦められたから」 なんて基準で買っていたら間違いなく損します。
 
リスクの分散どころかどの銘柄がどのくらいの動きをしているかを把握するのも難しいのではないでしょうか。
 
ひとつが下がっても、もうひとつが上がれば問題ないなんて考えは
 
下がることに対する逃げの意識の表れではないかと思います。
 
すべて上がると自分なりのシナリオを描いてから投資をしないと全滅もありえます。
 
そのシナリオは最近の市況や業績の推移・予想PER・業界に対する注目・最近のトレンドなど多岐にわたり、
 
相当集中しなくてはいけません。 おそらく半端な気持ちでは決められないと思います。
 
そんなものを10も一気に挙げるなんて相当難しいのではないでしょうか?
 
ですから、何億も投資してるなんて人はまた別ですが、
 
分散投資なんてせいぜい3〜4つくらいの銘柄を本当に真剣に選定するのが限度だと私は思います。
 
それでも相場は下がることがあるのだから、
 
その時は自分の考えが間違っていたと損切りをしたほうがいいと思います。
 
大事なことは自分を見失わずに目標を決めて大きな欲をかかないことです。