この作品は「白と黒の杯」というタイトルです。

 白を基調に墨の感じを出しながら、黒で器を描いてみました。器と言っても、僕が現したいのは聖杯です。キリスト教の教典に出てくる聖杯を、僕の持つイメージを元に具現化してみました。

 周囲の黒はオーラ。にじみ出る聖域の雰囲気をもやもやと演出しました。また、聖杯の中から出されている人の手。ここには、人が人を助けようとするときの”さしのべる手”の聖さを描いています。